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【WEB記事】応の初戦は北陸 「どこが相手でも自分たちの野球を」(2023年8月3日(木) 神奈川新聞)

2023年08月04日

 第105回全国高校野球選手権記念大会(6日から17日間・甲子園)の組み合わせ抽選会が3日、大阪市のフェスティバルホールで行われ、神奈川代表の慶応(5年ぶり19度目)は大会第6日(11日)の第3試合、2回戦で福井代表の北陸(7年ぶり4度目)と対戦することが決まった。

 慶応は2日に大阪入り。3日は午前8時から甲子園見学を行い、大阪市内の福沢諭吉誕生地などを訪れた後、抽選会に臨んだ。抽選会はベンチ入り全選手が出席して行われた。

日程も全てプラスに一戦必勝

夏の初戦は共に春夏連続出場で、今春の聖地で悔しさを味わった両校のカードとなった。

 日本一を高々に掲げる慶応は、昨秋の北信越大会を制し、明治神宮大会で4強入りした北陸(福井)と相対する。先にくじを引き、北陸の札が横に並ぶのを見届けた主将の大村は「勝負強い学校だと思う。どこが来ても自分たちの野球をするだけ」と力強く宣言した。

主将の言葉はチームに深く浸透する。神奈川大会でチーム最高の打率6割2分5厘を記録した俊足強打のリードオフマン丸田も「どこが来ようと変わらない。情報は少ないが、対策する時間はある」と言葉を重ねた。

 北神奈川代表として出場した2018年夏は、当時主将だった下山悠介(現東芝)が大会初日を引き当てた。「あの時は北神奈川優勝からまもなく、下山に『初日だけはきついな』と冗談半分で伝えたら引いてきた」と苦笑いで振り返る森林貴彦監督(50)。今回は大村にあまり言葉を託さず送り出したという。「プラスに捉えコンディションを良くすることと分析を進める両方に時間を使う」と策をめぐらす。

 母・亜希さんの故郷でもある福井県に何度か訪れたことがあるという清原は「特別な思いがある」と抽選の不思議な縁を噛みしめた。

 互いに勝ち上がれば3回戦ではプロ注目のスラッガー真鍋を擁し、選抜ベスト4の広陵(広島)と対戦する可能性がある。2年生エースとして成長著しい小宅は「先を見てしまいそうになるが、一戦必勝でいかないと甲子園では勝てない」と自らに言い聞かせるように意気込んだ。

 甲子園では春夏合わせて19勝19敗。伝統をつなぐ節目の一勝へ、まずは照準が定まった。
(藤江 広祐)

主将談話

 慶応・森林貴彦監督(50)の話 練習試合もほとんど行かないので、これから頑張って研究する。大会6日目のメリットだけを考え自分を知り、相手を知る時間にしたい。

 慶応・大村昊澄主将の話 良い表情で野球をするところに注目してほしい。2年半の積み重ねやエンジョイ・ベースボールを発揮する。

 北陸・林孝臣監督(41)の話 (慶応は)投手力も素晴らしく、打撃戦になれば相手のペース。接戦に持ち込めれば、うちの泥くさい野球を発揮できる。

 北陸・笹井多輝主将の話 慶応さんは投打のバランスが取れているチーム。春の選抜が終わってから打撃に力を入れてきたので成果を出したい。

相手校の横顔 北陸

 1880年創立の私学。福井大会では2試合で逆転勝ちするなど、5投手の継投を駆使して接戦を勝ち上がってきた。今春の選抜大会に34年ぶりに出場しており、初の春夏連続出場を果たした。

 今春までは主戦で4番を担う友広が大黒柱として活躍。福井大会の初戦で負傷し継投策を余儀なくされたものの、川上や竹田ら投手陣が層の厚さを示した。昨夏から正捕手を務める平田ら打率4割を超える上位打線は要注意。一丸となって1992年以来の夏の甲子園での勝利を目指す。

 福井大会4試合で失策はわずかに3。一方で、18四死球に11犠打、9盗塁と攻守に隙がない。OBには巨人の鍬原拓也。部員56人。

 

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