ホーム > メディア掲載 > 【WEB記事】慶応、「想定内」の守備で接戦制す 焦らず確実にアウトを(2023.08.16 神奈川新聞)

【WEB記事】慶応、「想定内」の守備で接戦制す 焦らず確実にアウトを(2023.08.16 神奈川新聞)

2023年08月18日

 3―2の七回1死二、三塁。慶応の内野陣は前進守備を敷かずに「1失点は仕方ない」という判断で陣形を選択した。3点を先制したが、接戦で後半にもつれる展開も「想定内」。まだ勝負どころではないとの心構えで、焦りはなかった。

 広陵の打者は中軸の只石。大村は直面する窮地でこう考えていた。「同点オッケー。前に出て二走もかえられるよりは、確実にアウトを取ろう」。すると伝令の安達も「後ろで守ろう」と森林貴彦監督の指示を伝えてきた。

 「内野陣で意思疎通はできていたので、想定内だった」と大村。只石を遊ゴロに打たせると、三塁へ送球した八木の好判断も光り、二走を挟殺プレーでタッチアウト。狙い通り同点で食い止め、指揮官も「1点を惜しんで2、3点を取られるのが高校野球の負けパターン。1点で抑えられたのが結果的には勝因となった」としてやったりだ。

 「攻撃でも守備でも、最低な結果も全て想定内にしようとやってきた。同点も想定内」と延末は言う。地に足付いた心の余裕も勝利へ導く大きな要因となっている。
(藤江 広祐)

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