ホーム > メディア掲載 >  【WEB記事】慶応・松井、2回無失点に雄叫び センバツの雪辱晴らす(2023.08.16 神奈川新聞)

 【WEB記事】慶応・松井、2回無失点に雄叫び センバツの雪辱晴らす(2023.08.16 神奈川新聞)

2023年08月18日

慶応6-3広陵(延長10回タイブレーク)
 
 延長タイブレークの十回。3点のリードをもらった慶応の松井は自信を持って腕を振った。「持ち味はサイドからの真っすぐ。信じて投げれば抑えられる」。最後の打者を138キロの外角直球で空振り三振に仕留め、グラブをたたき、ほえた。
 
 九回に3番手でマウンドを託された。初戦の北陸戦では9点リードの九回に4失点。リベンジ登板でもあったが、「その意識は消して、目の前の打者に集中した」。無失点で切り抜けるとタイブレークの延長十回も「四死球は良くない。(ストライク)ゾーンに強い球を投げよう」とストライク先行で押し切った。
 
 春の一球は後悔が残った。3月の選抜大会。同点の延長十回に仙台育英の山田にスライダーをサヨナラ打とされた。「冬に磨いてきたのは直球。変化球でカウントを取ろうとせずに投げきる」と誓い、神奈川大会決勝でもラストボールに選んだのはストレートだった。
 
 中学時代から背番号は自分で縫い付けてきた。「1番」をもらった春の選抜は「家族の思いも背負う」と母に付けてもらった。「最後の夏なので験担ぎ」と集大成の大舞台では自ら縫って挑んでいる。
 
 「経験が一番の取り柄」と松井。厳しい局面もどんと来いだ。
(藤江 広祐)

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