ホーム > メディア掲載 > 【WEB記事】逆転の口火切った慶応・丸田が大阪入り後にやめた行動とは(2023.08.19 神奈川新聞)

【WEB記事】逆転の口火切った慶応・丸田が大阪入り後にやめた行動とは(2023.08.19 神奈川新聞)

2023年08月29日


慶応7-2沖縄尚学

 2点ビハインドの六回1死。3打席目を迎えた慶応の丸田は「センターから左中間方向に打とう」と狙うべき打球方向を変えた。

 序盤は「真っすぐに刺されないように、引っ張ってやろう」というイメージだった。2打席凡退が続き、迎えた3度目の対戦で「直球を待って、浮いた変化球はシンプルに打つ」と整理した。

「試合の中で修正できた」

 初球、真ん中に入ったスライダーを振り、打球が一塁線を抜けると、持ち前の俊足で二塁に到達。「逆方向の意識だったから変化球を待てた。試合の中で修正できた」。と逆転劇の口火を切り、両手を振り上げてベンチを鼓舞した。

 七回の第4打席には真ん中付近の変化球をしっかり待って、左中間深くに運んで三塁打。相手の捕逸で5点差に広げるホームを踏んだ。

 繊細で鋭い野球勘の持ち主である丸田は大阪入りしてからあることをやめた。それが、バドミントンのシャトルを球に見立てて打つ練習。「意図せず打つポイントが近くなる。シャトルは近くても打ててしまうのでずれが生じる」と硬式球での打撃練習にこだわった。

 「どの球種も本当によくて、どれか一つに絞っても捉えきれない良い投手だった。まだ通過点」とたたえた丸田。自らの感覚を信じ、好投手を攻略してたどりついた準決勝も、見据えるのは頂点だけだ。(藤江 広祐)

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