ホーム > メディア掲載 > 【WEB記事】慶応決勝進出 栃木から進学の2年生躍動 3人の母見守る(2023.08.21 神奈川新聞)

【WEB記事】慶応決勝進出 栃木から進学の2年生躍動 3人の母見守る(2023.08.21 神奈川新聞)

2023年08月30日

 21日に甲子園球場で行われた全国高校野球選手権記念大会の準決勝で神奈川代表の慶応高は、土浦日大高(茨城)に2-0で勝ち、103年ぶりに決勝へ駒を進めた。大応援団のアルプス席には、栃木県から激戦区神奈川への進学を決め、聖地で躍動するわが子を見守る3人の母親の姿があった。

 「去年に比べて成長しているのが分かるので頼もしい」。完封勝利を挙げたエース小宅雅己(2年)の母・いづみさんは笑顔を見せた。大観衆の視線を集める息子の勇姿は「全く想像していなかった」と感慨にふけりつつ、「離れて過ごしているので少し心配」と親心ものぞかせた。

 小宅が慶応高を選んだ理由の一つが「気の知れた仲間とやりたかったから」(いづみさん)。その「仲間」とは今大会全試合で4番に座る加藤右悟(2年)だ。県央宇都宮ボーイズでバッテリーを組み、全国優勝も成し遂げた。加藤の母・あおいさんは「2人なら頑張れるという感じだったんでしょう」と目を細めた。

 「(優勝して)地元の新聞の一面に出ていた。すごい選手がいるんだなと見ていた」と話すのは、準々決勝の沖縄尚学高戦で好投した鈴木佳門(2年)の母・由香里さん。中学時代に軟式でプレーした鈴木もまた、栃木から入学してきた一人。「まさか(2人と)同じチームでやれるとは思っていなかったのですごい」と誇らしくグラウンドを見つめた。

 2年ながら3人はチームにとって欠かせない選手に成長した。母たちは声をそろえる。「力を合わせて、勝利に貢献できてうれしい」。高い志を抱いて門をたたいた栃木トリオが、夢をかなえるまであと1勝だ。(和田 秀太郎)

 

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