ホーム > 未分類 > 【WEB記事】慶応日本一へのキーマン 福井直睦 気持ちの切り替え大事(2023.08.09 神奈川新聞)

【WEB記事】慶応日本一へのキーマン 福井直睦 気持ちの切り替え大事(2023.08.09 神奈川新聞)

2023年08月13日

 第6日第3試合で北陸(福井)との初戦を迎える慶応。再臨した聖地で日本一に挑むキーマンを紹介する。(藤江 広祐)

 「考え過ぎてしまうところが良くない。何も考えずに強いスイングをする」。慶応の福井直睦が大事にしているのは気持ちの切り替えだ。

 今夏の神奈川大会で残した打率は3割6分。好成績とも取れる数字だが、「準決勝、決勝で打てなかった」と悔しさが残った。それでも、打撃の不調が守備でのミスにつながっていた今までの姿とは違う。「打撃がだめだったら守備で貢献しようと思えた」。

口ずさんで守備位置に

 チームで実践しているメンタルトレーニングで、言葉を発することで気持ちを切り替える方法を学んだ。凡退した時には「切り替える」と実際に口ずさんで守備位置につくようにしたという。

 今春の選抜大会後から挑戦している三塁の守備も日を追うごとに上達している。個人練習の時間には積極的にノックを受け、「とにかく量をこなし、いろんな打球を捕りまくった」。捕球時に腰が浮く癖を修正するべく、内野陣を指導する学生コーチの片山朝陽さんからの助言で守備時に一度グラブを地面に触れるルーティンも試した。

 ベンチ入り選手の練習が休みになった8日、主に補助員の部員が割り当ての練習会場に移動し練習を行ったが、福井はオフを返上して参加した。「宿舎にいるよりは練習したかった。フォームを固めて、これで打てなかったら仕方がないくらいの気持ちで自信を持ってやりたい」。その表情からは充実感もにじむ。

 選抜初戦の仙台育英戦では延長十回の1死満塁の場面で、持ち前の強肩を生かし本塁封殺の左翼ゴロで観衆を沸かせた。「結果は付いてくるもの。一瞬一瞬のプレーに、尽くせるベストを発揮したい」と福井。がむしゃらさを前面に出し、真夏の聖地で暴れてみせる。(藤江 広祐)

 ふくい・なおとき 3年。右投げ右打ち。179センチ、76キロ。慶応普通部(世田谷西シニア)出身。

 

^